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大規模修繕工事はなぜ必要なのか
鉄筋コンクリートでつくられた丈夫なビル・マンション。関東大震災や空襲にも耐えたビルが現在も使われていることや、阪神淡路大震災においても多くの命を守ったことから、多くの方が「強固で安全」というイメージを持っていることと思います。一般公開された「軍艦島」も、廃墟ではあるものの強固な駆体を維持している建物ばかりです。
- それでも、経年による劣化は確実に進んでいます。
- 劣化速度は使用されている建材や立地条件などによって異なりますが、劣化を確実に止める術はありません。木造と比較すると、当然ながら機密性や耐震性の面で優れていますが、その耐久性は永久的なものではないことを理解する必要があります。大規模修繕工事は、いつか劣化することを念頭に置いて、劣化を防ぎ建物をよりよい状態に保つことを目的に行います。
コンクリートの劣化について
コンクリートはセメントと砂、砂利に水を加えて練ったものであり、水分を吸い込む性質を持っています。そのため乾燥によってひび割れが起こってしまうのです。経年によってひび割れが大きくなれば、そこから内部へ水分が浸透して建物全体の劣化を招きます。
塗装やタイルで劣化を防いではいるものの、塗装やタイル目地が劣化すればコンクリートも劣化します。安全な生活には定期的な点検と修繕が必要なのです。
金属の劣化について
劣化が起こるのはコンクリートだけではなく、金属も同様です。たとえば屋外の避難階段やバルコニーの手すりなどは経年によってサビが出てきます。コンクリートのひび割れから浸水すれば、内部の鉄骨もサビて腐食を起こし、建物自体の耐久性が低下してしまいます。
見た目はもちろんのこと、安全性を考えても劣化する前に対策をとっておく必要があるといえるのです。
命と財産を守るために
多くのオーナー様の考えとして「劣化・故障してから直したほうがムダがない」というものが少なからずあるかと思います。しかし、すぐに修繕が必要なほど劣化が進んでから補修するのと、定期的に補修するのとでは、実は定期的に行ったほうが費用はかからないのです。何より、劣化によってコンクリートが剥がれ落ちるようなことがあれば、取り返しがつきません。
大規模修繕工事は、住んでいる方の命を守るだけではなく、オーナー様の財産を守るためにも不可欠なものです。劣化が確認できてからではなく、常にベターな状態に保つことを考えて、定期的にメンテナンスを行いましょう。